ウリン（学名：Eusideroxylon zwageri）は、ウリン科（Lauraceae）に属する常緑高木で、インドネシア（カリマンタン島、スマトラ島）およびマレーシア（サラワク州）の熱帯雨林に自生しています。ウリンは非常に高い耐久性と美しい木目を持ち、多くの用途に利用されています。
用途
ウリンの木材は、屋外家具、デッキ材、床材、橋梁、建築材、窓枠、ドア枠、パネル、彫刻、船舶建造、杭など、耐久性が求められる用途に適しています。また、防腐性や耐水性が高いため、屋外構造物や水中構造物にも使用されます。
色味
心材は、黄褐色から赤褐色で、暗い褐色の縞模様が特徴です。辺材は淡黄色から淡褐色です。経年変化により、色合いがより深くなり、独特の美しさを持ちます。
硬さ
非常に硬く、耐久性があります。ヤンキーハードネステストでは、ウリンの硬さは約3,500Nと評価されており、オーク材（約6,000N）やティーク材（約4,740N）よりはやや柔らかいものの、非常に硬い木材であると言えます。
重量
非常に重く、乾燥密度はおおよそ0.9～1.1g/cm3程度です。その重さからも耐久性や耐水性が高いことが分かります。
産地
インドネシア（カリマンタン島、スマトラ島）およびマレーシア（サラワク州）の熱帯雨林に自生しています。違法伐採や森林破壊により、ウリンの木材は希少化しており、国際取引においてはCITES（絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約）によって規制されています。
科目
ウリンは、ウリン科（Lauraceae）に属する植物です。ウリン科には、他にもシナモンやアボカドなどの植物が含まれています。ウリン科の植物は、主に熱帯および亜熱帯の地域に分布しており、多くの種類が木材として利用されるほか、香辛料や果実なども提供しています。
以上が、ウリンの木材に関する情報です。耐久性、美しさ、そして重厚感が特徴のウリンは、さまざまな用途で利用されています。ただし、希少化や環境問題を考慮して、合法かつ持続可能な方法で入手されたウリン材を利用することが重要です。
