安全靴

安全靴とは?

安全靴とは、つま先部に鋼製または樹脂製の先芯を備え、重量物の落下や踏み抜き、滑りなどから足を保護するための作業用靴です。製造業、建設業、物流業、整備業など、物理的リスクの高い現場では法令によって着用が義務づけられており、作業者の足元の安全確保に欠かせない保護具です。

主な使用シーン

  • 重量物の搬送・フォークリフト周辺作業
  • 建設現場での鉄骨・資材取り扱い
  • 機械加工・金属加工などの製造工程
  • 物流倉庫でのパレット作業

安全靴の種類と特徴

タイプ 特徴 主な用途
JIS規格品(S種・L種・M種) 耐圧性・耐衝撃性・耐滑性などの基準に合格 あらゆる製造・建設・整備現場
樹脂先芯タイプ 軽量で疲れにくく、長時間作業向け 倉庫・配送・軽作業など
スニーカー型安全靴 動きやすく、スタイリッシュなデザイン 屋内作業・整備工場・検査工程
長靴タイプ(安全長靴) 防水性+安全性。雨天・屋外作業に最適 建設現場・インフラ整備・農業など

JIS規格の概要

日本工業規格(JIS T8101)では、つま先部の耐衝撃性(200J)、耐圧迫性(15kN)などが定められています。さらに、耐滑・耐油・静電気防止などの付加機能により、多様な作業環境に対応する製品が選ばれています。

導入事例と効果

建設業の現場で安全靴の選定を見直し、滑りにくいソールと軽量設計のモデルに統一したところ、転倒事故が前年比で約60%減少。加えて、足の疲労感に関する作業者の不満も大幅に軽減されました。

選定時のチェックポイント

  1. 現場のリスク(落下・突き刺し・滑り・熱)に対応した機能性
  2. サイズ・フィット感(長時間使用に影響)
  3. 靴底素材(耐油性・耐摩耗性・耐滑性)
  4. デザインと軽量性(運動性や作業効率への影響)

今後の展望

今後は「安全+快適」を両立するハイテク安全靴の開発が進む見込みです。中にはIoTセンサーを搭載し、転倒・衝撃をリアルタイムで検知するスマートシューズや、疲労検知システムと連動するタイプも登場しており、安全靴の役割は保護具から「安全管理ツール」へと進化しつつあります。

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