電子計算機等製造業

電気機械器具製造業

電子計算機等製造業の概要

電子計算機等製造業とは、コンピューターやスマートフォン、タブレット、電子書籍リーダーなどの電子機器を設計・製造する産業のことを指します。これらの機器は、情報処理、通信、娯楽、生産管理、医療、自動車や航空機の制御など、さまざまな分野で使用されています。

電子計算機等製造業は、半導体技術、ハードウェア設計、ソフトウェア開発などの専門技術を持った企業や、それらを支援するサプライヤー、下請け企業などで構成されています。この産業は、世界的に見ても非常に競争が激しく、技術革新が進み続けているため、製品の品質や性能を維持・向上するための継続的な投資が必要です。

日本の電子計算機等製造業について

日本の電子計算機等製造業界は、世界的に有名な企業が多く存在し、高い技術力を誇っています。代表的な企業としては、日立製作所、東芝、NEC、富士通、パナソニック、ソニー、シャープ、キヤノンなどがあります。

これらの企業は、コンピューターやスマートフォン、タブレット、電子書籍リーダー、デジタルカメラ、家電製品、半導体など、幅広い製品を扱っています。また、日本の電子計算機等製造業界は、研究開発に多くの投資を行っており、世界でもトップクラスの技術力を持っています。

一方で、最近では中国や韓国などのアジア諸国が、コスト競争力を武器に日本企業に対してシェアを奪っていることもあります。さらに、先進国では市場が飽和しつつあることから、新たな成長戦略を模索する必要があるとされています。

主な製品

電子計算機等製造業の主な製品には以下のものがあります。

【コンピューター】
デスクトップ、ノートパソコン、サーバー、スーパーコンピューターなどがあります。

【スマートフォン】
携帯電話やスマートフォン、タブレット端末などがあります。

【家電製品】
液晶テレビ、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、エアコン、照明機器などがあります。

【オーディオ製品】
デジタルオーディオプレーヤー、ヘッドホン、スピーカー、アンプなどがあります。

【ゲーム機】
据置型ゲーム機、携帯型ゲーム機などがあります。

【半導体】
マイクロプロセッサー、メモリチップ、センサー、アナログ回路などがあります。

【通信機器】
モデム、ルーター、スイッチ、アクセスポイント、携帯電話基地局などがあります。

これらの製品は、我々の日常生活に欠かせないものであり、情報通信技術の進歩により、ますます多様化・高度化していくことが予想されます。

製造工程

電子計算機等製造業の製造工程は、一般的に以下のような手順になります。

  1. 設計
  2. 製品の仕様や機能、デザインなどを決定し、図面や設計データを作成します。

  3. 部品調達
  4. 必要な部品を調達します。一部の大手メーカーは、自社生産する部品もありますが、ほとんどの場合はサプライヤーから部品を調達します。

  5. 生産
  6. 部品を基板などに組み立て、半導体素子を製造・組み込んで基板上でテスト・調整を行います。

  7. 組み立て
  8. 基板などを組み込んで、製品の外観を形作ります。この段階では、製品の動作を確認し、不良品があれば修正します。

  9. 検査・評価
  10. 製品の検査と評価を行います。検査には、製品の性能試験や品質試験、信頼性試験が含まれます。品質基準に合わない製品は不良品として分類され、修正または廃棄されます。

  11. 出荷
  12. 完成した製品を出荷します。

上記の工程は、製品の種類や企業によって異なる場合がありますが、一般的な流れとして把握していただけると思います。また、近年では、環境保護や省エネルギーなどの観点から、製造工程の改善に取り組む企業が増えています。

国内データ

以下に、日本の電子計算機等製造業の最新の統計データをいくつか紹介します。

  • 生産額
  • 2021年度の生産額は20兆3124億円で、前年度比で12.1%増加しました。

  • 従業員数
  • 2020年度の従業員数は約163万人で、前年度比で1.1%減少しました。

  • 輸出額
  • 2021年度の輸出額は7兆2171億円で、前年度比で7.8%増加しました。

  • 製品別出荷額
  • 2020年度の主な製品別出荷額は、半導体が8兆2456億円、通信機器が2兆3476億円、情報処理機器が2兆1204億円、家電が1兆2017億円、音響・映像機器が8024億円、計測制御機器が7633億円などでした。

  • 経済指標
  • 2021年7月時点の電子計算機等製造業の経済指標には、生産指数が99.9、新規受注指数が104.1、出荷指数が98.8などがありました。

以上の統計データは、日本政府統計局や経済産業省などの公的機関から発表されたものです。製造業全体の動向や、個別の製品別生産動向などが把握できます。

主な企業

日本の電子計算機等製造業には、以下のような大手企業があります。

  1. 日立製作所(Hitachi)
  2. 富士通(Fujitsu)
  3. NEC
  4. ソニー(Sony)
  5. 東芝(Toshiba)
  6. パナソニック(Panasonic)
  7. シャープ(Sharp)
  8. 三菱電機(Mitsubishi Electric)
  9. 日本電気(Nippon Electric)
  10. オムロン(Omron)

これらの企業は、コンピューターやスマートフォン、テレビ、カメラ、家電製品、産業用機械、半導体など、幅広い製品を製造しています。また、近年では人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)技術などの分野にも注力しています。

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