プラ板製造業

プラ製品製造業

プラ板製造業の概要

プラ板製造業とは、プラスチックを原料として、厚みのある平板状に成形する製造業のことを指します。プラ板は、一般的にアクリル板、ポリカーボネート板、PVC板などの種類があり、様々な用途に使われます。

例えば、建築用途では、窓やドアのガラス代わりに使われることがあります。また、看板やPOP広告などの広告媒体、模型や工作用品、食器やトレイなどの日用品、医療用具や機器部品など、様々な分野で使われています。

プラ板の製造は、原料の混合や加熱・圧延・切断などの工程で行われます。近年では、より高度な技術が導入され、より高品質なプラ板が生産されるようになっています。

日本のプラ板製造業について

日本のプラ板製造業界は、高い技術力と品質によって世界的に有名です。日本のプラ板メーカーは、世界の需要に応えるために、高品質・高機能のプラ板を製造しています。

主なプラ板メーカーには、三菱ケミカル、旭化成、日本アクリル、日本ポリカーボネート、大日本プラスチック、ヒロセ、ニチハなどがあります。これらのメーカーは、高品質なプラ板を製造しており、世界各地の建築、自動車、医療、食品包装、広告媒体など、様々な分野で活躍しています。

また、日本のプラ板メーカーは、環境にも配慮した製品の開発や、リサイクル技術の開発など、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを行っています。例えば、旭化成は、リサイクルプラスチックを使用した製品の開発に力を入れており、三菱ケミカルは、環境負荷を低減した製品の開発を行っています。

日本のプラ板製造業界は、技術力や品質の高さ、環境への取り組みなどが評価され、世界中の顧客から高い信頼を得ています。

主な製品

プラ板製造業の主な製品には、以下のようなものがあります。

【アクリル板】
透明度が高く、ガラスに比べて軽量で耐衝撃性があるため、窓や看板、ディスプレイ、食器など様々な用途に使用されます。

【ポリカーボネート板】
耐衝撃性が高く、透明度も高いため、自動車部品や安全面での使用が多いです。また、防弾ガラスやサングラスなどにも使用されます。

【PVC板】
耐熱性、耐薬品性に優れており、建築材料、広告媒体、電気機器、食品包装など幅広い分野で使用されます。

【PET板】
透明度が高く、耐久性、耐熱性、耐薬品性に優れており、食品包装、医療用具、ディスプレイなどで使用されます。

【フォームボード】
軽量で柔軟性があり、断熱性、防音性に優れているため、建築、広告媒体、工作材料などで使用されます。

これらの製品は、それぞれ特性が異なっており、様々な用途に応じた製品が製造されています。

製造工程

一般的なプラ板製造業の製造工程には、以下のような工程があります。

  1. 材料の調達
  2. 製造するプラ板の種類に応じて、原料となるプラスチック樹脂や添加剤、色素などの材料を調達します。

  3. 材料のブレンド
  4. 原料となるプラスチック樹脂や添加剤、色素などを混ぜ合わせ、均一な混合物を作ります。

  5. 押出し成形
  6. 混合物を加熱し、圧力をかけて押し出します。このとき、押し出し機を使用し、板状に成形します。

  7. 冷却
  8. 押し出された板を冷却します。この工程で、板に歪みやひび割れが生じないように注意が必要です。

  9. 加工
  10. 冷却された板を、必要に応じて加工します。切断、曲げ、穴あけなどがあります。

  11. 検査
  12. 製品の品質を確認するため、外観検査や物理的・化学的な検査を行います。不良品があれば、再加工または廃棄します。

    出荷:製品が問題なく検査を通過したら、出荷します。

このように、プラ板製造業では、原料の調達から出荷までの各工程において、高い技術力と品質管理が求められます。

国内データ

日本のプラ板製造業について、主な統計データを以下に示します。

  • 生産量
  • 2020年度の生産量は約224,000トンでした。
    (出典:総務省統計局)

  • 出荷額
  • 2020年度の出荷額は約2245億円でした。
    (出典:総務省統計局)

  • 製造工場数
  • 2020年度の製造工場数は約90か所でした。
    (出典:環境省「プラスチック製造工場等調査」)

  • 雇用者数
  • 2020年度の雇用者数は約5,800人でした。
    (出典:総務省統計局)

  • 製品別シェア
  • アクリル板が約40%、ポリカーボネート板が約30%、PVC板が約20%、その他が約10%のシェアを占めているとされています
    (出典:日本プラスチック板工業会)

なお、プラ板製造業は、建築、広告、電気・電子、自動車、家具、医療、食品包装など、幅広い分野で使用される製品を生産しており、高い技術力と品質管理が求められています。

主な企業

日本には、プラ板製造業を手がける企業が数多く存在しています。代表的な企業としては、以下のような企業が挙げられます。

  1. 三和製作所株式会社
  2. 株式会社新光産業
  3. 株式会社ニチハ
  4. 株式会社タキロン
  5. 株式会社ヒラキ
  6. 株式会社エスコン
  7. 株式会社トクラス
  8. 株式会社フジシロ工業
  9. 株式会社メイテックス
  10. 株式会社ミツヤマプラスチックス

これらの企業は、アクリル板、ポリカーボネート板、PVC板などのプラ板を中心に製造しています。また、製品開発や品質管理、生産技術の向上に取り組んでおり、高品質な製品を提供しています。

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