エルム(Ulmus spp.)は、ウルマ科(Ulmaceae)に属する樹木で、主に北半球の温帯地域に分布しています。以下に、エルムの木材に関する情報を説明します。
用途
エルムの木材は、家具、キャビネット、床材、建築材、窓枠、ドア、化粧合板、梁、橋梁、船舶建造、農業用具、スポーツ用品など幅広い用途に使用されます。また、その美しい木目から、彫刻や装飾品にも適しています。
色味
心材は、淡い茶色から赤褐色の範囲で変化し、辺材は、淡いクリーム色から白色です。木目は粗で、波状の模様が特徴的です。
硬さ
硬さが中程度で、加工しやすいとされています。ただし、木目が不規則であるため、加工時に注意が必要です。
重量
乾燥密度が約0.56-0.85 g/cm³程度で、中程度からやや重い重さがあります。そのため、構造的な強度が求められる用途に適しています。
産地
北アメリカ、ヨーロッパ、アジアの温帯地域に自生しています。アメリカンエルム(Ulmus americana)やイングリッシュエルム(Ulmus procera)など、いくつかの種類が商業的に利用されています。
科目
エルムは、ウルマ科(Ulmaceae)に属しています。この科には、他にゼルコバ(Zelkova spp.)などが含まれています。