画像検査装置とは?
画像検査装置とは、カメラや照明、画像処理アルゴリズムを用いて、製品の外観や寸法、欠陥などを自動で検査する装置です。人手による目視検査と比較して、検査精度・スピード・記録性に優れ、製造業における品質管理の中核的役割を担います。
主な検査内容
- キズ・打痕・汚れなどの外観欠陥
- 寸法や形状の測定
- 印字内容の有無・文字認識(OCR)
- 組立状態・部品の有無確認
- 色ムラ・異物混入
画像検査装置の構成要素
構成要素 | 役割 |
---|---|
カメラ | 対象物の画像を高精度で撮影 |
照明 | 検査対象を見やすくするための光源(リング照明・ライン照明など) |
画像処理ユニット | 取得画像を解析し、良否判定を行う |
制御機器 | 外部装置との連携・排出指示などを行う |
導入メリット
- ヒューマンエラーの排除による品質安定
- 検査速度の高速化(例:1秒以内に1点検査可能)
- 検査履歴の保存・トレーサビリティ確保
- 昼夜を問わない無人検査体制の構築
導入事例
金属加工業において、バリやキズの目視検査を画像検査装置に置き換えたことで、不良流出率が月平均1.2%から0.2%に低減。熟練者でなければ判断が難しかった微細な欠陥も安定的に検出可能となり、クレーム率の低下にも直結しています。
選定のポイント
- 検査対象の材質・反射特性
- 必要な解像度と画角
- 良否判定の基準精度
- 現場環境(振動・温度・照度)への適応性
今後の展望
ディープラーニング技術の活用が進み、「教示なし」でも欠陥を学習・認識するAI画像検査装置が登場しています。従来では難しかった微妙な表面変化やばらつきにも対応できるようになり、多品種少量生産にも柔軟に適応可能となっています。