安全メガネとは?
安全メガネとは、飛来物や粉じん、化学薬品などから目を保護するために着用する保護具の一つです。製造業・建設業・化学工場・研究所など、目の損傷リスクがある作業現場では、労働安全衛生法に基づき適切な着用が推奨または義務付けられています。
主な使用シーン
- 切削・研磨・溶接などの金属加工現場
- 薬品・酸アルカリなどの化学物質取扱作業
- 粉じんや木くずが発生する建設・解体現場
- 液体・粒子の飛散が懸念される検査工程
安全メガネの種類と特徴
タイプ | 特徴 | 代表的な用途 |
---|---|---|
保護眼鏡(オープンタイプ) | 軽量・通気性良好。メガネ併用可モデルもあり | 軽作業・一般工場作業 |
ゴーグルタイプ | 密閉性が高く、液体飛散やガスから目を保護 | 薬品取扱・粉じん作業・溶接作業 |
フェイスシールド一体型 | 顔全体を保護し、広範囲をカバー | 切断・飛散リスクの高い作業 |
安全メガネの規格
日本ではJIS T 8147が基準となり、「耐衝撃性」「視野の確保」「くもり止め加工」などの性能基準が定められています。欧州のEN166、米国のANSI Z87.1など、海外規格にも準拠した製品が多く流通しています。
導入事例と効果
ある精密部品メーカーでは、金属バリによる眼の軽傷事故が月平均3件発生していましたが、安全メガネの全従業員常時着用を徹底した結果、年間で事故ゼロを達成。現場の安全文化が浸透する契機となりました。
選定時のポイント
- 作業内容に応じた保護レベルの選定
- くもり止め・耐薬品・UVカットなどの機能性
- ヘルメット・マスク等との併用可否
- メガネ使用者向けのオーバーグラス設計
今後の展望
近年は視認性と快適性を両立したデザイン性の高い安全メガネや、曇りにくいハイパフォーマンスモデルが増加。また、スマートグラス型のAR安全メガネによる作業支援や記録機能の活用など、新たな付加価値を持つ製品の開発も進んでいます。