ニトリルゴム(にとりるごむ)

ニトリルゴムは、アクリロニトリルとブタジエンから合成される合成ゴムの一種です。ニトリルゴムは、耐油性や耐薬品性が高く、密封性が優れているため、自動車部品、医療用具、ゴム手袋などの分野で広く使用されています。

ニトリルゴムは、アクリロニトリルの含有量によって特性が異なります。アクリロニトリル含有量が高いほど、耐油性や耐薬品性が増し、柔軟性が低下します。一方、アクリロニトリル含有量が低いほど、柔軟性が増し、耐油性や耐薬品性が低下します。

熱可塑性であるため、加熱によって柔軟性を増すことができます。また、耐油性や耐薬品性が高いため、オイルシールや化学薬品の流体の保管容器などの用途に適しています。さらに、医療用具としては、高い密封性と強度を持ち、手袋や注射器の先端部分などに使用されます。

環境への影響が少ない合成ゴムの一種であり、硫黄を使用しない加硫方法で製造されるため、硫黄を含まないための発生物質もほとんど含まれません。

総じて、ニトリルゴムは、耐油性や耐薬品性が高く、密封性が優れた合成ゴムであり、広範な用途に適しています。また、環境への影響が少なく、医療用具としても使用されることから、安全性にも配慮されています。

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