塑性加工(そせいかこう)

塑性加工は、金属などの材料を加工する方法の一つで、材料を力学的に変形させて形状を変えることにより、必要な形状や寸法に加工する方法です。塑性加工は、冷間加工、熱間加工、超塑性加工の3つに分けることができます。

■冷間加工
室温で材料を加工する方法で、鋳造品や鍛造品などの加工方法として広く用いられます。金属の塑性変形性は室温で低く、材料を圧縮・引張り・曲げなどの力学的変形を加えることで、微細な変形が重ねられて塑性変形が進みます。この方法は、精度が高く、表面仕上げが良好で、強度や硬度が向上するなどの利点があります。

■熱間加工
材料を高温で加工する方法で、鍛造やロール加工、鋳造などに用いられます。高温下では材料の塑性変形性が高くなるため、比較的大きな変形が可能になります。熱間加工には、原料から製品までのプロセスが簡単で、大量生産に向いています。

■超塑性加工
高温・高速度下での材料加工で、極めて細かい変形が可能になります。この方法は、複雑な形状の材料や大きな寸法の材料でも加工することができますが、高温下で行われるため、工程管理が重要です。

塑性加工は、多種多様な材料を加工でき、部品の生産性や工程効率を向上させることができます。また、加工精度が高く、強度や耐久性を向上させることができるため、製品の品質向上にも貢献しています。

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