ケイ素樹脂は、主に有機ケイ素化合物を原料として製造される高分子材料であり、熱硬化性、熱可塑性、液晶性の3つの種類があります。
熱硬化性ケイ素樹脂は、熱や化学薬品に耐性があり、耐久性に優れています。一方、熱可塑性ケイ素樹脂は、熱により溶融し加工が容易であり、透明性に優れ、光学部品や電子部品などに広く使用されています。液晶性ケイ素樹脂は、高い光学的特性を持ち、ディスプレイなどの光学素子に用いられます。
耐熱性、電気特性、耐薬品性、耐紫外線性、低温特性などの優れた特性を持ち、自動車部品、航空宇宙部品、医療機器、電気製品、建築材料、食品包装材料など幅広い分野で使用されています。
また、環境にも優しい素材であり、再生可能な原料であるシリカや珪酸を主原料としているため、地球環境に対する負荷が低く、燃焼時の排気ガスや有害物質の発生が少ないことが特徴です。
最近では、ケイ素樹脂を用いたバイオマスプラスチックの開発も進んでおり、環境負荷が低く、生分解性に優れた素材として期待されています。