炭酸カルシウム(たんさんかるしうむ)

炭酸カルシウム(Calcium Carbonate)は、主に鉱物から採掘され、または石灰岩や貝殻などの自然物から得られる化合物である。化学式はCaCO3であり、白色の粉末状物質である。

食品添加物や化粧品、医薬品、農業用品、建築材料、紙やプラスチックなどの製造に広く用いられている。特に、食品添加物としての利用が多く、食品の安定剤やpH調整剤、増粘剤、防塵剤、着色剤などとして使用される。また、製紙産業においては、紙の白色化に使用され、プラスチック産業においては、剛性の向上や耐久性の向上に役立つ。

生体内にも存在し、人体に対しては比較的安全である。また、炭酸カルシウムは、地球の炭素循環に重要な役割を果たしている。地球上に存在する大気中の二酸化炭素が雨水に溶けて炭酸になり、この炭酸が地球上のカルシウム資源と反応して炭酸カルシウムが生成される。この過程によって、大気中の二酸化炭素が減少することに寄与する。

耐久性が高く、加工が比較的容易であるため、広く利用されている。一方で、炭酸カルシウムは水に溶けにくく、湿度や水分によって劣化することがあるため、保管には注意が必要である。また、高濃度の炭酸カルシウムは呼吸器系に悪影響を与えるため、取り扱いには十分な注意が必要である。

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